たとえばの話、君は俺に恋焦がれていたとして、だけど俺は悩ましき二等星だったとしよう。
そしたら君は、俺との格差に思い悩んで、その身を溶かして闇に投げてしまえばいいんだ。
なら、俺が絶対に君を救ってあげるから。そして俺を更に好きになればいい。




ああ、馬鹿みたいに惚れ込んでる。
薄暗い世界の中で、俺はゆっくりとため息を零した。
俺はきっと、君の中では四等星だろう。君は周りの綺麗な星たちに目を奪われて、俺に気付くことなんて、ほぼ無いに等しいに違いない。
さながらミザールに隠れたアルコルだろうか。
なら、俺はそんな君をどう気付かせればいいんだろう。

(こんなにも、愛しているのだけれど)(それでも君は、絶対に気付いてはくれない)




「俺を、見てくれないか…?」




たかが四等星の俺が願うには、欲張りすぎるお願いだけど。




届かない等星。

(もっと君に近づけばよかった)(そしたら君の中の俺は、きっと一等星だったのに!)










20081121(おくびょうれんじ!)